全国的に交通安全週間

歓ファンが所属する町会名を東一町会という。
現在の町名は新宿六丁目なのだが、旧町名である東大久保一丁目を略して東一という。
日々進化する印象のある都心の新宿と、古くから住んでいる方たちが共存している、その境目に位置する様な町だ。
独り身の若者が住むワンルームマンションと、昭和初期から住んでいる方たちが混在している。新しくて古い、古くて新しい町だ。

私的には居心地はとても良い。
古き良き風習がまだまだ残っている町なのだ。
そんな風習の一つに、この交通安全週間の交差点での立ち番がある。
日清食品本社前、明治通りの交差点に「横断中」の黄色い旗を持って歩行者を誘導する。誘導するというより交差点の角々に旗を持ってほぼ立っているだけなのだが。
連日町会に携わる8~12名ほどが各々の場所で旗持ちする。
時間は朝の8時から45分程度。

が、メンバーのほとんどが高齢者なのだ。
69歳になろうとする私が若い部類に入る。
地方はいざ知らず、若い人たちがたくさん居るはずの都会で、でもこういうボランティアに参加する若者は少ない。
町会や商店会に若者をいかに参加させられるかが今後のキーになる。

地域に貢献する団体として消防団があるが、消防団は手当が出る。少なくない金額だ。だからなのか、消防団には比較的若者が、そして参加者数も多い。
比して町会や商店会活動はまるっきりのボランティアだ。
金も時間も使う。
もちろん町会や商店会に対しての助成金はある。しかし資金使途は限られるし、ボランティア個人個人への助成金ではないし出ない。会員に慰労するための酒肴もダメ。

赤い羽根だとか日本赤十字だとかの寄付金集めも町会員に割り振られる。町会費回収も含めて集金は心理的にハードルの高い任務だ。
これに対しても何のフォローもない。
かくして町会や商店会に参加する人たちは少なくなる。
衰退。
若者はもっともっと敬遠すると簡単に想像できる。
こういうことに関して行政や議員さんたちはけっこう鈍感だ。

数年後、十数年後は、町会や商店会はほぼ絶滅するのではないか。

そんな思いを抱きながら、今朝もまた横断中の歩行者を誘導する。