2023年 11月 の投稿一覧

怖い手紙来てるよ

 妻が手紙を持ってきて言う。
「怖い手紙来てるよ。」
手紙は「東京地方裁判所」から。
何か訴えられる・・・という心当たりはない。
開封した。
紙が三枚。その一番上には
「破産手続開始通知書」とある。
????
数行下に
破産者 株式会社○○○○
代表取締役□□□□
会社名も代表取締役の名前も、どこかでみたような・・・
思い出すまで数秒。
あ!

歓ファンが平日毎日弁当を配達しているコンビニがある。
セブンイレブンとかファミマとか違って、ビル内に設置された、ビル専用の小さなコンビニだ。
弁当個数は惣菜を含めて10個ほど。メニューは週単位で毎日変わる。
そのコンビニの会社名が今回の倒産会社名だ。コンビニの屋号でなかったためにすぐにはわからなかった。
精算は末締めの翌月末払い。

妻が月末である今日、銀行で記帳してきた通帳を確認する。
振り込まれてない。
えっ、えっ?
てぇことは、支払って貰えないのは2ヶ月分。
小さなコンビニで、個数も少ないのだが、月単位でまとめるとほぼ10万円ほど。1週間ほど前にコンビニ店長から、ビルのメンテがあるのでしばらく弁当はお休みさせてください、と伝えられていた。今月はいつもの月より受注数は少ない。だが、2ヶ月分あわせて15万円ほどにはなる。
えっ、えっ!
今日は当社の給料日と家賃の支払日だ。
今月は用意してあるが、・・・・
困る・・・どうしよう・・・

文面をあらためて見る。
債権者案内とあり、弁護士名や債券内容の確認、債権者案内状の地図も同封されている。

当社もコロナ禍が終わっても厳しい毎日が続いている。他人事とは思えない。
なるほど、倒産とはこういう手続きが始まるのか・・・。
胸がキューッと締め付けられる。

前述したが、今日は給料日。社員の給料は準備して渡すだけにしてある。
今月も無事に終わる。給料を渡して終わる。
ありがたい・・・と胸を締め付けられつつ、ホッと胸をなで下ろす。






同窓会

 先週日曜日高校の同窓会があった。コロナ禍を経て四年ぶりの同窓会だ。
毎年毎年開催していた同窓会、おそらく14~15回ほど回数を重ねていた。
遠く離れた鹿児島、加治木という町の高校同窓会。私らの学年の総数は420名程度だったはずだ。それが9クラス。
同級生は関東近辺に連絡取れていた人数で40名程度はいたと思う。そのうち毎年20名前後が集まってきた。多いときで30名近くが集まった。

今回17名。
ほぼ四年ぶりに見る顔、顔、顔・・・。
涙が出てきたくなるくらい嬉しい顔、顔、顔・・・。
打算を考えなくてもいい、心が一番素直になるメンバーだし、私が一番元気を貰えるメンバーだ。
心は一瞬で鹿児島、加治木の高校時代に戻る。

調理人に辞めて貰ったために、会の冒頭から私は厨房にて仕事。
みんなには申し訳なかったけど、みんなの胃袋状態は考えずに、料理は早め早めに作って出していた。

男女ほぼ半数ずつ。クラスの違ったメンバーでいっしょに机を並べたことのないメンバーもいたけど、ひとつの教室にいる錯覚を覚える。今では思い出しもしない勉強にいそしみ、ひとつの事をいっしょに「覚える」「考える」という共通の作業をしていた連帯感が蘇る。

年齢的に亡くなったメンバーのことも必然的に話題に上がる。
そしてさほど遠くない、10年、20年くらいの未来に、私も、ここに集まるメンバーもその仲間入りを順次するのだろう。
でも、でも、だから、だから、みんなの顔を見つけることができたこの時間がいとおしい。

全員が70歳になって、私も70歳になって、またみんなの顔が見たいから、またみんなから元気を貰いたいから、もう少し、もう少しだけ頑張ってみようと思う。

物価高騰。家計に響き、まっさきにお父ちゃんの小遣いが減らされる。その小遣いの使い道で外食が一番最初に経費削減される。
難局は続く。
「頑張る」意思は良いとして、こんどは「頑張る」具体的な方法をみつけねば。

足腰

お昼ランチを召し上がりに来る近所のお客様がいる。男性86歳。
会社が近所で自宅から車で通っていらっしゃる。
ここ一年の間にめっきり体力が落ちてきた。
見ていても危なっかしいヨボヨボ歩き。ホールを担当する女性(この人も76歳なのだが・・)が、お店の外にこのお客様を見つけるとドアを開けにすぐに駆け寄る。知ってか知らずか、そのお客様が杖を片手にエッチラホッチラとお店に近づいてくる。
遠くから見ていてもズボンの中の足の細っているのが分かる。筋肉がずいぶんと落ちているのだろうな、とわかる。
カウンターに一人座り、注文はいつも麻婆豆腐。堅い物が喉を通らない。
こちらも他のお客様の麻婆とは違い、辛さは抑える。ご飯の量は半分程度。

自宅は八王子と聞く。八王子から毎日車通勤。会社の社長だから高齢でも定年はない。でも仕事してるのかな?たぶん会社に来ることが生き甲斐というか生きる術になっているだろうと推察する。

この方を見ていると、なるほど、歩くことも仕事することも食べることも生きることも、全てに体力、筋肉が必要なのだとわかる。

今、自宅のある6階までなるべく登っている。
建物の入口の段差を含めると6階までちょうど100段だ。
上がりきった頃には、ハーハーと息切れする。それでも筋力維持に必要かと思い頑張っている。厨房での仕事は立ち仕事だが、腕力は使っても脚力はほぼ使わない。
現役は当分続きそうだ。だから筋力脚力を含めた体力はまだまだ落とせない。
頑張るべし!