2022年 4月 の投稿一覧

全国的に交通安全週間パートⅡ

交通安全週間の最中は毎朝8時から45分ほど日清食品前交差点に立っているのだが、この交差点のすぐ近くは歌舞伎町であり、歌舞伎町とこの交差点の間にはラブホ街も隣接する。この交差点に立って歩行者を見ていると、いろいろな人生模様が透けて見える。

1、
時間は8時と、足早に会社に向かう方が多い。
そのなかにフラフラと歩く一組の男女。
男は空を仰ぎながらマイペースで歩く。女はそんな男の腕を捕まえながら流しのタクシーを物色する。20代後半だろうか。
あきらかに女が男に惚れている。たぶんホストとその客だと思われる。
これから男の住まいに向かうのか、それとも女の・・・。
惚れた方が負け。
大きな確率で女が泣きを見る・・・・。

2、
もう一組のカップルが歩く。
女が自分の腕を男にからませ、長身の男の顔を見つめながら歩く。
女の年齢は、まだ20代前半とみた。
女の視線に気をとめず、男はかったるそうな顔を正面に向けて無表情に歩く。
これまた女が男に惚れているのがわかる。
一波乱、蓋はランくらいはありそうだが、こちら二人の将来はまだまだのぞみがありそうだ。

3、
大きな鞄をかかえ、それ以上に大きな身体をゆさゆさ揺すりながら歩いてくる女性がいる。推定40~50歳のかなり太った女性だ。
毎朝8時10分ちょうどくらいにやってくる。土日は見かけないので近隣の会社の一般事務員ふうに見える。生活感は希薄なのでまだ独身だろうと推察。
少し痩せると、たぶん人生も身体も軽くなって楽しい未来が広がるんだろうになぁ・・と、お腹デップリの我が身を、
(オレはもう年(高齢)だから、ビジュアルによる将来は捨ててるけど、あんたはまだ間に合うよ。)

交差点での45分間。
人間観察でちょっとだけ気持ちに余裕が出来る。
ありがたい。
春の交通安全は今日で終わり。
秋の交通安全週間まで、楽しみはお預け。

全国的に交通安全週間

歓ファンが所属する町会名を東一町会という。
現在の町名は新宿六丁目なのだが、旧町名である東大久保一丁目を略して東一という。
日々進化する印象のある都心の新宿と、古くから住んでいる方たちが共存している、その境目に位置する様な町だ。
独り身の若者が住むワンルームマンションと、昭和初期から住んでいる方たちが混在している。新しくて古い、古くて新しい町だ。

私的には居心地はとても良い。
古き良き風習がまだまだ残っている町なのだ。
そんな風習の一つに、この交通安全週間の交差点での立ち番がある。
日清食品本社前、明治通りの交差点に「横断中」の黄色い旗を持って歩行者を誘導する。誘導するというより交差点の角々に旗を持ってほぼ立っているだけなのだが。
連日町会に携わる8~12名ほどが各々の場所で旗持ちする。
時間は朝の8時から45分程度。

が、メンバーのほとんどが高齢者なのだ。
69歳になろうとする私が若い部類に入る。
地方はいざ知らず、若い人たちがたくさん居るはずの都会で、でもこういうボランティアに参加する若者は少ない。
町会や商店会に若者をいかに参加させられるかが今後のキーになる。

地域に貢献する団体として消防団があるが、消防団は手当が出る。少なくない金額だ。だからなのか、消防団には比較的若者が、そして参加者数も多い。
比して町会や商店会活動はまるっきりのボランティアだ。
金も時間も使う。
もちろん町会や商店会に対しての助成金はある。しかし資金使途は限られるし、ボランティア個人個人への助成金ではないし出ない。会員に慰労するための酒肴もダメ。

赤い羽根だとか日本赤十字だとかの寄付金集めも町会員に割り振られる。町会費回収も含めて集金は心理的にハードルの高い任務だ。
これに対しても何のフォローもない。
かくして町会や商店会に参加する人たちは少なくなる。
衰退。
若者はもっともっと敬遠すると簡単に想像できる。
こういうことに関して行政や議員さんたちはけっこう鈍感だ。

数年後、十数年後は、町会や商店会はほぼ絶滅するのではないか。

そんな思いを抱きながら、今朝もまた横断中の歩行者を誘導する。