コールが鳴る。携帯のコール名は鶴瓶さんだ。
「もしもしぃ、鶴瓶ですが・・・」
「梅橋です。おはようございます。」
「今日の明日じゃ、チマキの配達は無理ですよね?」
「明日の何時でしょうか?夕方でしたら何とか出来ますが」
「えっ、出来はりますか!先方に電話して(配達する)時間が大丈夫か、聞いてみますよって、ちょっと待ってえな」
三角錐の形をした中華チマキのことだ。
一回の受注が最低でも50個。
平均すると、一回のチマキの受注は70個ほど。
ちなみに去年の12月は1ヶ月の受注数が1000個になった。
これだけの個数になると売上としても馬鹿にならない。
鶴瓶さんの知り合いのタレントさんや歌手に『楽屋見舞い』として贈られる中華チマキだ。
発泡スチロールの内側に少しでも熱い状態で提供できるようにと、アルミホイルを敷きつめる。
個数が個数だけに3時間はホカホカ状態で提供している。
鶴瓶さんとしても、食べられないお花や(冷たい)お寿司、甘いお菓子よりも、喜んで貰えて、金額としても妥当な価格のチマキを重宝されているようだ。
ご本人も美味しいとお気に召していらっしゃる。
再コールに
「お願いします。夕方4時頃でどうでっしゃろ。70個」
「鶴瓶さん、場所はどこですか?」
「あ、パルコ劇場です、知ってはりますか?」
「ええ、大丈夫です。何度も行ってます。で、どなたに?」
「かびらじぇいですぅ」
芸能界に疎いことには定評がある私、でも電話向こうの鶴瓶さんは(知っていて当然)という感じで話される。
1秒2秒の沈黙が私に訪れる。
正直(聞いたことある名前だなぁ・・・確かサッカーの解説かアナウンスかしてなかったっけ?)
その1秒2秒の沈黙に鶴瓶さんが不安に思われたんだろう
「川に平と書いて”カビラ”・・・」
頭は混乱する。たしかカビラ云々は、外人っぽい顔をしたタレントじゃなかったっけ?
思い込みはすごい!
外人ぽい顔だから『カビラジェイ』は、横文字の「カビラ」に、Jリーグの解説をしていたから、その「J」だと思っていた。
(私が名付けて)『カビラ J(ジェイ)』
たまりかねた鶴瓶さん
「漢字でっせ!川平(かわひら)でっせ!」
(・・・後で調べれりゃ何とかわかるだろ!)
そう思った私はあたふたと
「もちろんですよ、鶴瓶さん、わかってますよ!」
「もう、頼んまっせ」
漫才だ。
鶴瓶さんも私も不安満載で電話応答は終了。
ネットで調べた。
『川平慈英』
日本人離れした顔と、イングリッシュっぽい話し方と、純日本風な名前・・・・。
違和感ありすぎでしょう!この名前。
日本人だったら「かわひら」か「かわだいら」でしょ!
勉強させていただきました。
鶴瓶さんありがとうございます。