貧乏な日本人は死んでいく。

『レコードチャイナ』とか『サーチナ』などの日本人語表示の中国サイトをよく閲覧していた。
今でも時々目を通しているのだが、最近はどうにも日本向け「太鼓持ち」記事が過ぎるようで、眉につばを塗りながら見ている。

簡単にいうと「日本はすごいぞ」「日本は楽しいぞ」「日本はたいしたものだ」
というテーマがサイトの背景に流れてるのだ。
読んでいても楽しくなる。
・民度が高い
・ゴミが落ちてない
・秩序がある
・順番は守る
・品質が高い
などなど具体的な例を挙げてコメントが上がってきている。
批判記事は著しく少ない。
意識的に批判記事を少なくしている気がする。あるいはポジティブな記事だけをアップしている。
読んでいて楽しいし、嬉しい。だけど眉唾なのだ。

日本は間違いなく貧乏になっていると感じる。
コロナ前のインバウンド人気は総じて物価が安いからだ。
前述の日本の良いところを体験したくて来る人もいるだろうが、物価が安くなったせいだと私は思う。

物価が安いというのは、安くしないと売れないからだ。
日本人の購買力が落ちている。
若い頃は、お父ちゃんの稼ぎで一家が養えた。今は共稼ぎでも余裕がない(ところが多い)。
会社が副業を認めだしたし、政府も推奨するようになった。
税収が追いついていかないせいだと思う。
税収というのは公務員や議員の給与(生活費)でもある。
政府が、直接の社員でもある公務員の生活を豊かにするために税収を増やすしかない。
消費税増税など国民の大きな苦情がきた。増税が難しいから所得を増やす方法を編み出し、結果的に税収を増やすという二段階構えをしている。
年金拠出金不足も手伝っているのだろうと推察している。
国民の収入が増えれば必ず税収も増えるのに、国民が貧乏なまま税収を先にやろうとするから、悲鳴が上がる。

ラーメン1杯800円程度が、アメリカでは売値2000円だと聞いた。
今の日本で、ランチ価格を数十円上げるのだってかなりの決断が要る。
数百円の値上げとなると、会社は自分の首を絞めかねない。

一方株価は上がっている。
株を持てる人買える人と、持てない人買えない人の格差は広がる。
要は金の流れが庶民に回ってこないのだ。上流で水を堰き止められ(堰き止める意思はないのだろうが)、下流は流れてこない水で右往左往している状況だ。
格差が広がっている。

世界中で蔓延しているコロナ禍。各国で大なり小なりの苦労が窺える。
コロナウイルスそのものもたいへんなんだろうが、仕事を奪われた人たちが「貧乏」という奈落に落とされる。元々金銭的な余裕のない人たちが奈落に落とされると、自らを落とす。自殺だ。
経済的に立ちゆかなくなり命を落とす人は、コロナウイルスのそれよりもはるかに多い。
私がいまだにコロナウイルスを疑問に感じているのはこの点なのだ。「幽霊の正体見たり枯れ尾花」的な、ホントはコロナってそんなにたいへんなウイルスなの?
例年だとインフルエンザの方が罹患率も死者数もコロナを上回っているのに。
コロナでなくなった方たち、その年齢を教えて欲しい。
コロナでなくとも寿命だった方たちもたくさんいらっしゃるのではないの。
人が勝手に大きくして、そして関係なく命を落としていく。どこかがおかしい。

そしてコロナに感染しなくとも仕事を奪われて貧乏になる。
貧乏は、最後の選択肢も少なくしていく。