コロナ禍も手伝い、政策としてキャッシュレスが推し進められようとしているが、我がお店のランチは現金のみ。
当たり前の様にクレジットカードを出すお客様がいる。その都度
「スミマセン、ランチ、現金だけなんですぅ。」
えっ、今時!
と言う顔をされるお客様はいらっしゃるが、おおむね
「わかりました。」
と現金を出される。
「申し訳ありません、デジタル化が進んでません。」
と陳謝する。
そういうわけでアナログ店舗のアナログ社長は釣り銭も当然ながらアナログだ。
500円玉、100円玉、50円玉、10円玉と余分に用意してある。
1円、5円に関しては端数を切り捨てしているので用意はしていない。
新札発行 を前にナンとか大臣が
「ウイルスはお札の上で1週間生きている・・・。」
とアホなことを宣っていたが、
(あんたもデジタルにしたら・・・)と突っ込みたくなった。
今日の釣り銭の10円玉は66枚あった。
一枚一枚ひっくり返して年号を調べた。
昭和の年号は11枚。
一番古いので昭和47年だった。
圧倒的に平成10円玉が多い。
ここにも時代の流れを感じてしまう。
昭和が遠く、そして少なくなっていく。
令和硬貨は令和2年の1枚だけだった。
令和生まれの孫がまだ一人なので、
(うん、まだ昭和が勝っている・・・)
ようやく歩き始めた孫娘を思い浮かべながら、ひとつまみの優越感を持つ。
ランチお客様、1時近くなって、まだ20名に届かない。
ヒマは10円玉に、古き昭和の郷愁を抱かせる。