月末

久しぶりに忙しい月末になった。
予約もそこそこあったが、気がつけば満席。
初っぱなのお客様が開店時間の17時。次が18時、18時30分に二組。
円卓を埋めてくれた9名様以外は人数こそ少なかったのだが、時間を分散して満遍なく来てくれた。
厨房に立ち、追われてはいたのだが、料理が遅れることは無かった。
ホールから紹興酒のカメを開けてくれと頼まれ、今日は2カメを開けた。
紹興酒を含め醸造酒は、私の酔いの回るのが早い。
30分、間を開けずにカメ開けする。例によって最初の一杯を私が試飲する。
今日は、その紹興酒の酔いがきつかった。
カメ開けした後、すぐに厨房に戻り、宴会料理、アラカルト料理を仕込み、作る。
作ること自体はどうってことないのだが、その注文が10個以上重なると、頭のなかはフル回転になる。
宴席料理の進み具合、揚げ物の揚がる時間、煮物の仕上がる時間、それぞれ単品の材料を5台ある冷蔵庫、冷凍庫に取りに行く。一番離れている冷蔵庫まで10歩もないのだが、何度も往復するこの時間が惜しい。
全てのオーダーの、材料を頭にたたき込み、なるべく一度で終えるよう走る。

やがて全てのオーダーを出し終える。すぐに片付けと材料の残を確認する。まだ閉店で無い。次の注文に備えなければならない。

おかげで紹興酒の酔いがだいぶ冷めてきた。お客様からただいたハイボールは手つかずで残り、中の氷は溶けている。
それでもこの忙しさは、久しぶりの忙しさは、嬉しい!メチャ嬉しい!