救急車

本日の予約は3名と4名の二組。両方17時からの早めのお客様だった。
コース料理を頼まれていた。
近所の、80歳に手が届くかどうかくらいの建築会社の会長さんと、同年齢のお友達たち4名のご予約。
すでに2名様が先に到着していて会の始まりを待つばかり。私も料理の準備が整うかという時間、、、、とその時。
「社長!来て来て!」
ホール担当の女性の叫び声で呼ばれる。声はお店の外から。

お店の外に出ると、人が集まってきている。
予約のお客様の一人を囲むように人が集まっている。
「どうしたんですか?」
「倒れたんですよ、ここで。」
「ほら、頭から血が出てるでしょう。」
「今、警察呼びましたから。」
えっ、警察?
「あ、間違えた。119番だった!私もあわててる。」
聞くと、東京医大の学生だった。
お店に着いた頃から少しヨタヨタとしてたらしいのだが、歓ファンのドアを開けようと手を伸ばしたらしいのだが、取っ手に手が届かず、そのまま後ろ向きに倒れたらしい。
とっくに高齢者の仲間になっている私にもいつ訪れてもおかしくない。歩いている最中でも段差のない道で躓くこともチョコチョコ。まして歓の顧客でもある。他人事ではないのだ。

そしてこの日の一組の予約はなくなった・・・。これも痛かった。
きっとまたいらっしゃってくださるのだろうけど・・・・・。