3時半に目が覚めた。
ヤバっ!寝過ごした。
3時半じゃ間に合うはずもないのに、ガバッと起き上がり、シャツを着込んで部屋の外へ・・・
窓の外が暗い・・・
えっ?・・・何で暗い・・
あ、まだ、夜か・・
寝たのが夜半の1時頃だったのだが、寝過ごしたと感じるくらいぐっすり寝ていた。
料理教室のレシピ3枚綴りを作り上げたのが11時過ぎ。、持ち込む道具類を確認し、生もの以外はバイクに詰め込んで準備は万端。
それでも気は張っていたのだろう、3時半という目覚め。
料理教室は四谷区民センター。

受講生は20名ほど。
前回開催したのがコロナ前だったので、たぶん6年以上前。
それも二戸調理長がいた時分だ。私が講師側として登壇するのは初めて。
教室の内部は知っていても、IH調理台の操作方法とか、ボールなど器財場所などはまったく把握できてない。
レシピは作っていても、厨房とはまったく環境が違う場所で、受講生のレベルも、段取りに携わっている方たちの技量もわからない状態で、頭をフル回転させていても、果たしてうまくいくのかどうか・・・。
10時5分くらい、スタッフや受講生に集まって貰った。
大まかな流れと、レシピの説明などを話した。
割と若い方が多い。30代~40代が半分程度、50~60代が約10名、70歳代と覚えし方が10名程度という構成。
料理は3品。実質的に作るのは2品。
料理教室案内画像では「炒飯」が書いてあるが、前回のブログで書いたとおり、炒飯をなくして、春菊ハルマキと鶏軟骨甘辛炒め。
けっこうたくさんの油を使う。しかもIH調理器具でだ。
お店の厨房での段取りとはかなり違う。
(わぁ、けっこう、かなり要領よくやらないと時間通り終わらないぞ!)
まず感じた不安だった。
教室内の引き出しを全部開けて、器具の位置や在庫数を確かめた。
悲しいかな、歳のせいか覚える束の間に、直前に確認した物が順次うろ覚えになる。
必死で、作業の流れを、使用する器具の確認とともに、タイムスケジュールを頭の中で組み込む。
(サブでサポートするメンバーが一人欲しい!)
お店で片腕を務めてくれる女性は、スケートフィギア選手並みにクルクルと会場中を走り回っている・・
こりゃ頼めないや。
壁時計を見ながら、受講生やスタッフに集合をかける。
「みなさん、おはようございます。これから料理の講習を行います。調理歴はそれなりにありますが、指導はさほど慣れていません。この会場を使うのも初めてです。みなさんとの出会いも今日が初めてです。初めてづくしが多々あります。ここはみなさんと共同作業での料理教室としたいと考えています。よろしくお願いします。」
2リットル入りの油を3本用意したが、20名5テーブル分は、これで足りるかどうか。メインテーブルにかけてあったお湯が沸いた。
「春菊は、小分けしてある皆さんの分まとめて湯がきましょう。湯がいた後に5等分します。」
なるたけ受講生に実施して貰うようにして、私の手や目は極力空けるようにした。
「手の空いている方は、春巻きの皮を止めるノリ作りです。小麦粉をこの程度ボールに入れて、水を少量ずつ加えてかき混ぜます。」
1個だけサンプルを作り、皆に見せた。
「次は10枚入った春巻きの皮を、巻きやすいように剥いておきます。」
こうやって生徒自ら動けるよう仕向けていった。やりながら(案外この方法は活けるかも・・・)と夢中になり始める受講生たちを観察していた。
一つ一つの工程を、1度だけ見せながら、受講生たちに促していった。
料理を受講するだけ会って、調理することに抵抗はないのだろう、慣れない手つきでも順次実行に移していった。
時間内に終えるべく、レシピ工程も極力「簡易・簡単」にした。
サブタイトル「プロが教える手抜き料理」と題目通り。それが受講生が行動に移しやすかった理由でもあったと思う。
11時15分ころ。ほぼ全部のグループが調理を終えていた。
恒例のスタッフの一人が、出来上がった料理を隣の試食ルームに運ぶように促す。残った方たちは片付けするようも伝えていた。
テキパキとはいかないが、けっこうスムーズにいった方だと思う。
試食が始まり、同時に質疑応答も始まった。感想もそれぞれが話した。特に春菊の春巻きは、概ね良好な感想だ。
良かった・・・と心から感じると同時に、疲れもどっと出てき始めていた。私は自分の分の試食はほとんど手をつけられなかった。食欲がまるで湧かない。
もういいな、依頼が来ても三年はこの料理教室は断ろう。