2月15日日曜日。
お店は定休日だったが、一組22名の予約があったため予約のみの営業。
予約はお昼から。宴会を終え15時過ぎには掃除も終わった。
一組とはいえ朝9時頃から準備が始まった。夫婦とも少々疲れ気味。15時過ぎに家に帰り着き一寝入りする。
そろって目が覚めたのは18時ころ。お腹も減った。それで食事に行こうということに。
新宿三丁目に「ステーキあづま」という洋食屋があった。このお店が店じまいをしたのが夏頃だったと思う。前職の中華レストラン店長時代からオーナー家族と仲良くさせて貰っていた。お値段もお手頃。ボリュームもあり美味しかったお店だった。昔ながらの店構えと店内も落ち着いたたたずまい。夫婦でよく通ったお店でもあった。
オーナーには非常に懇意にして貰い、前職を辞めた当時はこのお店の店長にならないかとありがたい申し出を受けたころもあった。
そのお店が店じまいをして、夫婦で出かける先のリストが一つ減った。
この「ステーキあづま」は別店舗がある。銀座店だ。銀座六丁目。
こういう場所で営業しているのに、ほぼ家族で営んでいる。現在は娘さんが社長としてお店に立つ。
妻に「あずまに行こうか。」と誘う。
「えっ、銀座まで・・・」
少し考え込んだが、了承した。了承すると同時にちょっとおめかし風に服を選び始めた。
着替える前のカジュアルな姿を見ながら
「そのままでもかまわないけど・・・」
「だって銀座でしょう。」
「もう暗くなってきたし、新宿と違って誰かと会う可能性もほぼないし・・」
「ダメ!」
このあずまで歓のチマキを扱って貰ったこともあり、配達で何度も訪れたお店だ。丸ノ内線で銀座駅に着いた後もスタスタとお店に向かった歩いた。有楽町駅を背に、みゆき通りの一本向こう通り。
「場所、わかるの?」
慣れない銀座を歩きながら、そしてオシャレな町並みにキョロキョロしながら妻が尋ねる。いつの間にか私の袖を掴んでいる。
若干早足の私に、妻は一人になって迷子になるまいと、無意識に私の袖を掴んでいるようだ。
「銀座は任せとけ。」とまでは言えないが、地図上の位置は把握できてる。
妻に
「銀座が似合ってるじゃないか。」
と冗談交じりに声かける。明るいネオンの光に映る妻の顔ははしゃいでいる。
お店に着いた。
新宿店にいた、オーナーの弟さんが迎えてくれた。
見慣れた顔を見て妻も一安心したようで、私に続いてオーダーを
「私もハイボール!」
「お、銀座の女に見えるぞ。」
妻の、へへと笑った顔から一転「ゲップ!」
「おい、銀座の女もゲップするのか?」
そーっと周りを確かめながら
「誰も聞いてな~い。」
たまには場所を変えての食事も楽しいらしい。
電車で時間をかけただけの価値が妻にはあったようだ。
![梅日記/中国料理 歓[fun]公式ブログ](http://ume84.net/wp-content/uploads/2015/08/梅日記.png)