新興勢力

店舗備品の整理が始まった。
掃除を兼ねているのだが、まずはいろいろなところへ置いてある食器類グラス類調理用品他いろいろな備品を棚や引き出しの奥から取り出すことから始めた。

私は閉店にともなう業者への連絡や書類の整理を始める。始めるそばで客席のテーブルの上に、食器類がどんどん積み重なる。よくもまあこんなにも、とその多さに驚嘆する。
15時ほどになるとテーブルの上に並べられた什器備品の整理がままならぬようになってきている。整理をしている従業員からの、(どうにかしてよ。)という視線が私に集まるようになる。
言われるまでもなく、LINEで商店会の飲食店向けのインフォメーションを始めた。
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 飲食店関係者にお知らせ
歓ファンで使っていた、お皿、グラス、調理用品(バット、ボール他)など出てきています。
欲しい方がありましたら見に来てください。
他、フードプロセッサー、HI調理器、プリンター用紙、
早い者勝ちだよ。
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開店前の準備にかかっている時間なのに、商店会員の数名がすぐに集まってきた。
その中の一人、この界隈で数店舗を営んでいる一人が、
「これもください。あれもください。」
と、ショベルカーでかき集めるように運び出す。そのグループの各店の従業員を集めて持って行かせる。聞けば「倉庫」なる部屋を新宿二丁目に借りているそうだ。
私はと言えば、とっくに覚悟を決めていたのに、もう(閉店を延ばす、撤回するような)後戻りできないんだと、心臓が締め付けられる思いをあらためて噛みしめる。いっぽう什器備品をかき集めている40代半ばの若き社長には、漲る精力、精悍さが溢れている。
まだ4~5年は仕事はできる、続けられると思ってる私なのだが、この勢いはない。なくなった。これを痛感させられる。

閉店に伴う諸事が終われば、店舗規模を縮小しての再開はねらっているだが、この精力精悍さは少し分けて欲しいなあ・・・。