今日もヒマ。なので、ゆっくり用をたそうとトイレに隠る。
トイレに鎮座する。佳境になった頃合い、ポケットにあった携帯が突然ブルルルと震えた。
携帯の画面は鶴瓶師匠・・・
あちゃ、何て時に電話が来るんだ!
どこぞかへチマキを持って行けと言う用事に決まっている。ここじゃメモるものがない。
「ちょっと、ちょっと、師匠、待ってください。」
◆▲?※!○■◎
あわててトイレを出る。そこにはホールのおばちゃんが、何事かと、私の顔を見ている。
が、そんな場合じゃない!
メモる紙とボールペンを探した。
「はい、師匠、準備ができました。(配達は)どこでしょうか?」
「あんさん、トイレ入ってたな!」
「うんち、しはってたな?」
「あ、いや、そうです、いや、もう大丈夫です、はい、どちらでしょ?」
「いや、今日は止めときまひょか。」
「えっ?」
「いや、師匠、もう大丈夫です。」
「何が大丈夫なん?」
師匠はあきらかに電話口でからかっている。
携帯はオンフック(声がスピーカーから流れている状態)にしてある。
師匠の声と私の対応する声が、ホールの女性にダダ漏れ。
ヒッ、ヒッ、ヒッ、と二人の対応を聞いて、笑ってやがる。
まだベルトを締め切ってない私を指さし、笑ってやがる。
「師匠、もう勘弁してください。どこに送ればいいですか?」
やっと要件に入る。
チマキは冷たいままで、京都の南座に送ってくれと。
相手は息子の駿河太郎さん。
「わても見に行くんやから、大丈夫でんな?」
「ありがとうございます。」