交通安全週間の最中は毎朝8時から45分ほど日清食品前交差点に立っているのだが、この交差点のすぐ近くは歌舞伎町であり、歌舞伎町とこの交差点の間にはラブホ街も隣接する。この交差点に立って歩行者を見ていると、いろいろな人生模様が透けて見える。
1、
時間は8時と、足早に会社に向かう方が多い。
そのなかにフラフラと歩く一組の男女。
男は空を仰ぎながらマイペースで歩く。女はそんな男の腕を捕まえながら流しのタクシーを物色する。20代後半だろうか。
あきらかに女が男に惚れている。たぶんホストとその客だと思われる。
これから男の住まいに向かうのか、それとも女の・・・。
惚れた方が負け。
大きな確率で女が泣きを見る・・・・。
2、
もう一組のカップルが歩く。
女が自分の腕を男にからませ、長身の男の顔を見つめながら歩く。
女の年齢は、まだ20代前半とみた。
女の視線に気をとめず、男はかったるそうな顔を正面に向けて無表情に歩く。
これまた女が男に惚れているのがわかる。
一波乱、蓋はランくらいはありそうだが、こちら二人の将来はまだまだのぞみがありそうだ。
3、
大きな鞄をかかえ、それ以上に大きな身体をゆさゆさ揺すりながら歩いてくる女性がいる。推定40~50歳のかなり太った女性だ。
毎朝8時10分ちょうどくらいにやってくる。土日は見かけないので近隣の会社の一般事務員ふうに見える。生活感は希薄なのでまだ独身だろうと推察。
少し痩せると、たぶん人生も身体も軽くなって楽しい未来が広がるんだろうになぁ・・と、お腹デップリの我が身を、
(オレはもう年(高齢)だから、ビジュアルによる将来は捨ててるけど、あんたはまだ間に合うよ。)
交差点での45分間。
人間観察でちょっとだけ気持ちに余裕が出来る。
ありがたい。
春の交通安全は今日で終わり。
秋の交通安全週間まで、楽しみはお預け。