八十二歳の訃報

千葉さんの訃報は、けっこうなインパクトが私のなかにあった。
千葉さんのニコニコした顔が今なお私の脳裏に昨日のことの様に蘇ってくる。
82歳ということは、私とは14歳違う。
けど、千葉さんのあの若々しい顔は私と同年代の様に思い、14年という年の差は感じなかった。

そうか、あと14年か・・・。
千葉さんと同い年で亡くなることはないだろうが、ついつい我が年に照らし合わせている自分がいる。
60歳以前・・・いや65歳以前は感じなかった「余生」を、知人の訃報を聞くたび我が事の様に感じてしまう。

感傷?
気持ちが重たくなっているのかな?
虚脱感?
あきらめ?
どれとも違うし、どれもが正解の様な気もする。
今の自分の正確な立ち位置を知っておきたいという、そんな気もする。

仮に80歳で亡くなるとして、残り12年。
12年が長いのか、短いのか。
どちらにしても人生の終盤が見え始めている。
そして、どういう終焉を迎えるか、迎えたいのか。

千葉さんの訃報。
やっぱり寂しい・・。寂しくて、ついつい余計なところへ思いをはせている