鶴瓶チマキ

渋谷のLINEキューブにチマキ配達に行く。
上白石萌歌さんへ鶴瓶さんからの差入れだ。
向かう途中から雨がひどくなってきた。
台風だ。
カッパの上から雨が内側にしみてくる。

LINEキューブは、渋谷区役所とNHKにはさまれた感じのところにあるイベント会場だ。この雨の中、人が並んでいる。並んでいるのは10代から20代の若者ばかりだ。人気の程が窺える。
会場を取り仕切っている、スーツ姿の管理か警備担当が10名ほど歩き回っている。
チマキを入れた発泡スチロールに、楽屋見舞い、笑福亭鶴瓶ののし紙が貼ってあり、警備担当に
「どちらにお持ちすれば良いでしょうか?」
説明が面倒くさく、箱を見せる。発泡の箱ののし紙には相手の名前と鶴瓶師匠の顔が印刷してある。即座に
「こちらへどうぞ。」
楽屋口へ引率して貰う。

依頼があった時に届け出先の名前、顔は一応調べる。
だが、かみしらいしもか・・知らないし、たぶん覚えられない。
私には 、この年代の顔はどれもこれもいっしょにしか見えない。
鶴瓶さん、よくこの世代のタレントさんの顔や名前を覚えられるな、と感心する。
案内されて楽屋口にいたマネージャーらしき人にお渡しする。
聞かされているのだろう、箱の鶴瓶さんの写真を見て、担当の顔がほころぶ。チマキだというのが分かった顔であり、たぶん私にも回ってくる、といった顔だ。

LINEキューブもそうだが、原宿から渋谷に掛けてのこの界隈、めちゃめちゃ賑わっている。人、人、人、人・・・・。
「今日、台風だよ。最大級のという形容詞がついた台風だよ。」
「早く帰りな。」
と心の中でさけぶ。

若かりしころの私も雨風関係なく遊んでたっけ。