床屋に行った。
促されて大きな鏡の前に座った。
見た目は同年齢よりも若く見えるんだろうなと思っていた自分だったが、久しぶりに自分の姿をまじまじと見た。
ん?白髪が増えた?
まだ40か50代の頃だったと思うが、座っていた私の頭を後ろから見て妻が
「あー!禿げてる!」
続けて
「私は禿と結婚した覚えはない!」
と叫ぶ。
だから、禿げていたのは自覚していた。隠すつもりもなかったし、そもそも自分の身なりに気を遣うタイプでもなかった。
今日床屋の大きな鏡の中の自分を見つけて、あらためて「老い」を見つけたが、これって、もしかして、この最近の廃業とかの経験が影響している?
それなりに、これまでの生き方だとか、これからの生き方だとかを呻吟していた。そして私に関わってきた妻や社員たちのことも慮った。
21年間続けたお店を閉めたのは私にとっても大きな節目だったが、引きづられるように運命をともにした妻や社員に与えた影響も考えさせられた。
そういうことが「白髪」という形で出た可能性・・・
単なる「老い」・・
鏡の向こうの私が、こちらの私に問いかけていた。
もう少ししたら新しい船出が始まる。
その船出は果たして正しかったのだろうか。
その船出に、また乗り込ませる船員に対してどういう責任を持てるのだろうか、とあらためて問い直す自分が、鏡の向こうにいる。
本来は『ボン・ボヤージュ』と意気込みや勢いがついて回るはずが、妙に静かな自分も鏡に映っていた。
2026年 5月 の投稿一覧
祭り
半纏の整理が始まった。
クリーニングされて四角く畳まれ5枚ずつビニール袋に包まれた半纏を取り出す。LL、L、Mサイズが無造作に入ったものを、それぞれサイズごとに分ける。そして枚数を依頼先ごとに振り分け、その数に合った帯と一緒に揃える。
揃えた枚数と依頼先名をメモして、束になった半纏の上に置く。
子供神輿用のお菓子が詰まった大きな段ボールが4箱。その脇に整理された半纏が居座る。
外では神酒所作りが始まっている。
今週末16日、17日が西向き天神社例大祭。
その翌週23日、24日が花園神社例大祭。
年一回のお祭りがいよいよ始まる。
御神輿を担いでいた頃は、遠足前の子供のようにワクワク感が止められなかったが、ここ数年は担ぐだけの筋力がなくなっているのを自覚できるようになった。担ぐと腰が砕けそうになるのだ。
担ぐことが稀になって、そこまでのワクワク感は蘇ってこない。
寂しいが、もう年なのだと自分であきらめさせている。
それでもこの地域で培った人との出会いは捨てがたい。
拠点(お店)がなくなり、お祭りは参加しなくてもOKなのだが、町会からも来てくれと依頼がかかる。
担ぎ手を毎年20名ほど集めている私に対しての依存が手伝っているのかなとも思うが、でも、頼りにして貰えるのはありがたい。自分の居場所を見つける。
ただ、半纏合わせなど、こういう町会の一大イベントに参加される方々が、私を含めて年々高齢化している。
今日集まってきた方々の中で若い方が60歳代。私72歳。80歳を超えている方が5名。
もちろん若い人たち、現役で仕事をされている方々が仕事優先だというのも理解できるし、お昼1時過ぎの準備段階で来られないのも、やむを得ないと思う。
それでもいつかはこういうお祭りイベントも、高齢化や従事する人員の減少によって開催が困難になってくるのだろうなと、一抹の寂しさを禁じ得ない。
・・・・
お祭りだ!
ノスタルジックはお祭りに似合わない。
三社祭ほどではなくともお神輿だ。
お神輿に乗せて盛り上げていこう!
ワッショイワッショイ
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