師走のランチ

店のガラス戸越しに見えるビルのすき間。
そのすき間から届く日差しが道路を眩しく照らしている。
日向ぼっこをしたくなる陽気に見える、そんなお昼時。

人通りが少ない。
田舎町の長閑な風景に映るが、ここは新宿。
ランチ時は「のどか」では困るのだ。
もうちょっと、もうちょっとだけ都心の喧噪が欲しい。

マスク姿はいっこう減らないが、コロナはだいぶ収束状況にあると思う。
そして今は忘年会シーズンのまっただなか。
なのに、昼も夜も人出は少ない・・・。
ニュースは景況感が戻ってきていると報じている。
どこの世界かと首をひねりたくなる。

師走の喧噪から取り残されて、それでも時間はゆっくりと流れていく。
老い始めた私には、ま、これもいいか・・・