お客様が来ない。
自粛営業で営業時間も短かくなっている。
伝票整理だって仕入れが少ないとすぐに終わってしまう。
やる事が限られてくるのだ。
だから、このブログも結構頻繁に更新できている。
ベンチシートが壁際に連なる。5メートルほどのシートが4個。
えんじ色の合皮だ。そのうちの二つに穴があき、破れていた。
ベンチシート側でない方の椅子の座面が同じ合皮を使っていたために、壊れた椅子を分解し、合皮の部分をベンチシートにあてがって応急手当てをしていた。
よし、椅子を直そう!
まず合皮を探した。日曜大工の店を見て回ったが、さすがに2メートル幅の合皮は置いてない。こうなるとネットが頼りになる。
業務用、合皮、ベンチシートで検索すると・・・あった、あった。
現存のベンチシートをひっくり返すと、ホッチキスで留めてある。だが、幅、長さともに若干大きい。
押し付けるタイプのホッチキスが「タッカー」ということを初めて知った。そしてそのタッカーの弾(針)をステープルという。
これは日曜大工の店で簡単に見つけた。
合皮が届いた。
日曜日の定休日に家内を手伝わせて、合皮の張替を敢行。
まず、既存のベンチシートを裏返し、ステープルを取る。職人が作っただけに裏地が張り合わせてあり二重にステープルが打ち付けてある。
これを取り外すのが一仕事。
私がステープルの隙間にナイフを差し込み、少し持ち上げる。それを家内がペンチで抜き取り。作業としてはこれが一番早くできた。でもたったこれだけで汗をかく。
合皮をベンチシートに合わせて切る。ベンチシートを包む。しわにならないよう調整しながら、タッカーでベンチシートに固定していく。1個のベンチシートに打ち付けるステープルは100個ほど。
「二人でやる仕事って楽しいね。」
(あ、そう。こんな事に嬉しくなるんだ・・・・。)
家内は大工の娘。小さいころから親父の大工姿を見て育ってきたんだろう、だからこんなことに嬉しくなっちゃうんだろう。と想像した。
でも、何となく私も嬉しい。
出来上がった。
100点つけてもいいくらい良い出来だ。職人技に負けてない。少なくとも表(おもて)面は。ま、裏は、お客様が目にすることはないし、自己評価70点くらいかな。
諸事情があって今は、家内とは一緒にお店に立てないけど、
(この店、二人で作ってきたお店だよなあ。)
とあらためて感じる。夫婦のきずなを再確認。
ヒマつぶしが、夫婦をくっつける。