2021年 1月 の投稿一覧

チマキという商品化

コロナ禍で来客数は極端に減っている。
商売をするという段階はとっくに通り過ぎている。
コロナ禍が収まっても来客は簡単に戻ってこない。
もしかすると数年かかる、いや従来の働きかたが変わる。

来客数が戻ってこなくとも会社がお店が存続する道を探さねばならない。
そういう努力をしようとしている。
これでも駄目だったら、それはそれで仕方ないと思う。

考えたのが、今、歓ファンでの人気商品の製品化だ。
製品化というのはパッケージを作って贈答品としての販売。
すでにオファーがあるが、クレジットカードのポイント交換用の商品化を目指している。
贈答品として購入して貰うために、パッケージに工夫を凝らす。
パッケージする商品は歓ファンに数点あるが、今回はチマキともう一つ。
チマキは現在冷凍品として受注出荷している。ヤマトに頼んでクール便としての出荷になる。

ある方の紹介を通して、クレジット会社の若い女性が担当についた。
営業はさほど慣れてない。が、一生懸命さが伝わる。
懸命に私の言うことを理解しようと努めている。

この娘にメールで伝えた。

他社にも頼んでいますが、ある程度経費がかさむのは覚悟しています。
チマキという冷凍食品をどういう形のパッケージにするのかを思案しています。

・冷凍品をそのままだと、時間経過とともに必然的に水(結露を含む)が出てきます。どういう処理が無難なのか。
・真空パックにして常温でどのくらい保存が可能か
・三角錐というチマキの形状を、どういう形のパッケージに収めるか。
・ユニーク(特徴があって)で、手に取りやすい、買いやすいものできるか。
・デザイン料などは最初に発生する経費なので、これは問題ありませんが、ランニングコストは一番に抑えたい。このバランスをどうとるか。

問題は山積みです。一つ一つ解決していきましょう。みんなの知恵を持ち寄れば良いものができるはずです。

壁はぶつからないと、その壁の大きさ、高さ、厚みなどが分かりません。
大きさ、高さ、厚みが分かれば、その壁を越えるのか、壊すのか、回避するのか、という解決策を見つけることができます。
壁にぶつかると言うことはそういうことです。悩みの原因が分かることです。
ぶつかると痛い思いをするので、最初からぶつかること事態を避けようとしますが、それは間違っています。
無駄かもしれませんが、「無駄」ということが分かるだけでも進歩だと私は考えます。

コロナと金銭感覚

コロナ関係の助成金や協力金(返さなくて良いお金)、いったいいくら貰ったろう。かなりの額を貰った。
もはや返済できるはずもないくらい、この一年で借金も倍増した。
借金と助成金、売上と相殺しても大赤字が続いているのだが、おかげでお店はなんとか維持できている。

仕事をしてなくても、入るお金。
仕事をしちゃ駄目で、入るお金。
それも数十万円から数百万円まで。
給付金、助成金、協力金、補助金、とバリエーションも豊かだ。
申請のコツを覚えれば、ほぼ一人で申請準備もできる。

私の本来の仕事は、お客様に食事を提供、あるいは歓談する場所を提供して、その見返りを金銭としていただく。
それが、仕事なくして料金を入手する。
本来であれば数百円から数千円の代金を、多数のお客様からいただいて成り立つ。私たち飲食業の生計が成り立つ。
何もしないで、数十万円から数百万円。
金銭感覚が狂う。

お客様の喜ぶ顔を見るために努力を重ねる。
努力をしないで得るお金・・・・・。

魚を仕入れる。大きな黒鯛だ。
値段は980円。
このスーパーでこの値段、魚市場での取引はおそらく300~500円程度。
漁師が冬の寒い海に出て、冷たい波しぶきを浴びながら獲ってきた魚を、この安さ。安くても買われない。
努力が報われない。努力が評価されない。
かたや何もしない事への見返りが数百万円。

ヤキソバに例える。消費税を入れて990円。一日170個。それを25日売り続けて
はじめてみんなの給料が支払える勘定だ。

金銭感覚をおかしくなる。
コロナが収まった頃、この金銭感覚、元に戻るのだろうか?
コロナは、人の感覚もおかしくさせる。

事業再構築補助金

持続化補助金(持続化給付金ではない)の申請準備がほぼ終え、次なる補助金申請に移る。経産省が出す、その名も「事業再構築補助金」

実際、再構築しようと私は「虎視眈々」「臥薪嘗胆」「捲土重来」状態だ。
コロナ終息がなかなか見通せないなか、コロナ禍ならではの資金調達をした。
チマキなどの人気商品を中止にECサイトを作り、通販やテイクアウト、贈答品に力を入れる。

・パッケージが必要だ。
・商品を売る仕組みと場所が必要だ。

美味しいものを作っても、食べてもらうまでは味は分からない。
まず買ってもらえるようなビジュアルが欲しい。
例えが悪いが、美男美女にまず目が行くのと同じだ。
見惚れて、それからお付き合いが始まり、相手の内面を知っていく。
男と女、見染めあうのにも、見てくれの悪いのは後回しになる。

そういう意味でパッケージを、デザイナーを入れてお金を掛けて作ろうと思う。
昨日も、そして今朝もそういう業者との打合せをした。
パッケージ制作の会社、贈答品販売システムを持つ会社、カメラマン・・・・。
目標が定まれば行動は早い。これが私の強みだ。

私の中で、ここまでの決意を固めるのには時間がかかった。
コロナの対処にためらいがあったからだ。
確固たる自信が持てなかったからだ。
いまでも自信があるわけではない。
だが、このままでも店は、会社は潰れる。
結果が同じく潰れるのであれば『やれるだけのことはやろう!』
と、そういう心境に、やっとなれた。

昔から運は強かった。
自分を信じるべし。
自分の力と運を信じるべし。
戦える戦場がまだあることを喜ぶべし。




夜の街。銀座、歌舞伎町

銀座クラブへの出入りを週刊文春にスクープされ、国会議員が謝罪している映像がテレビで流れる。
またか・・・と思う。
テレビまでが自粛警察を率先垂範でやる。
議員のやったことは顰蹙ものだろうが、ここまで騒ぎ立てる必要があるのか、とここでも違和感を感じる。
銀座のクラブだって必死なのだ。
懇意にしているお店から、
「お願いだから来てぇ」
と言われたら・・・私はどのくらい断れるだろうか。

夜8時までの営業だから、8時過ぎは時間がある。
だから飲みにも行きたい。
だけど、知っているお店は自粛でほぼ閉店。
「8時までだけど、来てくれる?」
全部は無理だけど、三回に一回は行くと思う。
だって、そこに勤めている人たちも私のお客様になってくれているのだから。
”飲み”が中心の商売だから、”食い物”をメインに扱っている私たち以上にコロナで経営は追い込まれているし、歩合で働くホステスは逼迫しているはずだ。

銀座のクラブは高いから、ニュースで流すのか。
通っているのが議員だから、ニュースで流すのか。
クラブの立場に立ったコメントは一切聞かれない。

コロナ前は私のお店にも歌舞伎町で働くホステスがランチタイムを手伝っていた。聡明な娘だ。そして魅力的だ。
ランチタイムだって、この娘を目当てに来るお客様がいる。
艶やかな衣装に包まれ、戦闘態勢になった夜の蝶はもっと魅力的に映る。
お店は歌舞伎町だが、銀座同様の費用がかかる。
貧乏の私はもちろん行けない。が、機会あれば裕福なお客様は紹介した。
今でも通っているお客様がいて、歓で食事同伴の後、歌舞伎町の街に消えていく。

今回の出来事は、週刊誌が拾ったネタをテレビが後追い取材。
メディアの頂点に立っているというプライドはないのか。
扇動も度を過ぎている。影響が大きすぎる。
コロナが落ち着けば、早晩テレビ離れは進むと感じる。
実際、私はほとんどテレビを見ない。
ネットでほぼ事足りるのだ。
視聴者はそんなに馬鹿じゃない。

PRESIDENT Onlineの記事

https://news.line.me/list/oa-president/7y94fgmg3xo8/hq00nar157sw?utm_source=OA_digest_oa-president&utm_medium=202101210808&utm_campaign=none

この記事に全く同感する。
コロナに対する記事。
簡単に言うと「幽霊の正体見たり枯れ尾花」という内容だ。
コロナを甘く見るとか、コロナ感染を軽視するという意味ではなく、もっと冷静に対処しようよ、という事が書かれてある。

今、街を出歩いていても、マスクをかけてない人を見かけるのはまず無理だ。
歩いて1~2分のところにある自宅から店までマスクを忘れることが多々ある。
そこですれ違う人は、ほんの数名なのだが、マスクし忘れたことを恐縮している自分がいる。
何かしらない監視されているふうな視線を感じてしまうのは気のせいかしら。

こういう自粛にさらされている自分と、マスク姿の他人を追う自分がいる。
これって正常?
コロナだとかインフルエンザだとか、そう言うのと関係ない相互監視の呪縛。
どこか異常だと感じる。

以前にも書いたが、人は本来、物理的に非常に弱い存在だ。
鳥類のような広域を見渡す視力がない。
獣の持つ爪や牙もない。
身体を守る羽毛や毛皮も持ち合わせていない。

そんな人間が地上に君臨しているのは、人と人が寄り添って生きているからだと思っている。
そんな人と人との交流を拒絶させるようなマスクの蔓延が不思議でならない。
マスクを否定しているわけではない。
マスクが当たり前となる風潮がおかしいと感じるのだ。

マスクをしないというマイノリティがあってもおかしくないし、マスクをしないを排除(完全撲滅orジェノサイド)的な風潮が、正直私は怖い。

プレジデントオンラインの記事を読んで、すーっと心に落ちる。



都税事務所と法務局

法人の印鑑証明が必要になり、北新宿にある法務局に行く。
法務局までの途中にある都税事務所にも寄った。

都税事務所の一階にある飲料の自動販売機に目が行く。
ほとんどのドリンクが70円と書いてある。
(えっ?)
どこの自販機でも100円を下回る機械は見たことがない。
ドリンクの種類にもよるが、概ね130円~160円くらいだ。
路地裏の、立地の悪い場所ですら「100円」と、いかにもここで買ったら
「お得だよ!」
とアピールしているところもある。が、さすがに70円はない。
たぶんこれは原価だと思う。そして利用者は都税事務所の職員だ。
(なんだかな・・・)
自分たちだけの損得しか考えないことに、違和感を感じてしまう。
家賃や人件費を出すために、利益を出すこと、経費を削減すること、将来に対しての投資、社員に対しての投資、トータルで考えて予算配分を考える。
経営者はいかに収入を増やし、いかに経費を落としていくか、少しでも利益を確保し、コロナ禍を含め予測不可能な事態への対応も視野に入れて備える。
都税事務所はそれなり考えてのことだと思うし、良いとも悪いとも言わないが、”緩い”と感じる。

たいした用事でもなかった都税事務所を後にして、法務局に着いた。
二階の階段上がり口にある機械式の窓口で法人カードを入れて整理券を出す。
整理券を持って次の窓口に行く。ここで整理券に書かれた金額の収入印紙を買う。この日は印鑑証明1通で450円。
切手サイズの収入印紙2枚を持って、整理券番号での順番待ち。
コロナ禍で、窓口には透明のビニールシートがかけてあり、シート下から印鑑証明書や法人履歴事項証明書などを依頼者がもらう。

印鑑が廃止される方向で政府方針は舵を切った。
歓迎する。
いつも思うのだが、この証明書発行にかかる時間と経費(主に収入印紙)は無駄と感じる。何より一段と高い場所にいて、なかの職員が居丈高に振る舞う姿勢に抵抗を感じる。
不動産取引など高額の収入印紙税だってある。少額でも数が増えれば馬鹿にならない。そのくらいいつも法務局の窓口が混み合う。
商売人のくせで、自分のお店に例えて、
(このくらいのお客様が来ると良いな。)
(競争がなくて、独占販売で羨ましいな。)
と思う。
横長に広がる受付カウンターの前に待合室に置いてあるようなベンチがいくつもあり、そこに申請者が並び座る。その人たちは窓口に立つ人たちが発する整理券番号をおとなしく待つ。
窓口にいる数名の職員は、待たせることは当たり前のように、マイペースで読み上げ、受け取りに来た申請者に収入印紙を貼らせ、 発行された証明書を渡す。
私に言わせれば、(職員の)あなたたちは、収入印紙や税金で生計を得ているのだろう、いわばあなたたちにとって私たちはお客様じゃないか。
「こんにちは」
「ありがとうございます」
くらいの挨拶があっても良いんじゃないの。
無言で証明書を渡す女性職員の姿勢は、なぜか威圧的に感じてしまう。

もう少し、相手に寄り添う気持ちが欲しいなと、行く度に感じてしまう。
印鑑ハンコを廃止にする流れ、大いにけっこう。
でもあなたたちの仕事はなくなるんだよね。他の部署(役所)に移されるのかもしれないし、法務局が別な機関に変更されるのかもしれないのだろうけど、自分の身はいつまでたっても安泰と思っているんだろうね。
ここでも”緩い”をついつい感じてしまう。








非常事態宣言1週間

日を追うごとにランチ数が減少しているような気がする。
宣言後、7日~9日は8時終了。
10日定休日。11日成人の日は、お昼(通常ランチはお休み)からぶっ通しで8時まで。
12日からランチのみ営業に切り替えて今日まで。

いつもはこの医大通りとは比較にならないくらい人通りの多い三丁目も街が暗い。ましてや医大通りのこの町はもっと寂しい。
灯り煌々の、目の前の博多ラーメン店、夜8時まで営業しているのだが、夕方以降の客数はなんと10名。
妙に人なつっこいラーメン店の親父が寄って来て、
「話しになんないすよ!やばいっすよ!」

歓ファンの社員には一週間単位で営業時間を決めると伝えたが、この調子では来週も昼だけ営業になりそう。
そのお昼も、平日でいつもの半分以下。

来週分の弁当容器が足りなくて、業者に発注したが、箱は製造元から直送とのこと。その製造元が新潟なのだそうだ。北陸は豪雪に襲われ、工場前の除雪がままならず、準備は整っていても除雪車が来るまで配送が無理との電話。

同じ形の弁当容器を買い出しに浅草の合羽橋に行った。
新宿を出たのはなんとランチタイム12時半。
それだけヒマなのだ。

このコロナいつかは収まると思うが、その時にバリバリ働けるモチベーション保てるかな?
コロナ禍が長引くほど、
(何をやっても駄目だぁ・・・)
という投げやりな気持ちが芽生えてくるのを防げない。

朝、日本政策金融公庫から電話があった。数日前に送った融資書類の審査結果だった。減額されたが申請は通った。これで命は半年延びた。

半年の間に打てる手は何だ?
人事を尽くして天命を待つべし!待つべし!待つべし!

築地田村の三代目

築地料亭「田村」の三代目が亡くなった。
コロナとは関係なく心筋梗塞だったとか。

自由が丘に料理教室「ラパン」というのがあった。
ご縁の最初は、薬膳教室がここで開かれ、その生徒として私も受講してからだ。
新宿で中華料理を営んでいる、薬膳料理分野を拓きたい、という話しをこの教室の校長先生と話した。
女性校長は私と同い年だった。この校長先生、美味いもの好きが講じて料理教室を始めたという経歴。
校長先生はそのうちに新宿のお店にも食べに来るようになり、歓ファンの料理を認めてくれるようになった。
時間を経てほどなく歓ファンの調理長がこの教室の中華部門の講師になる。

料理教室はビルの上階の眺めの良いところにあった。
校長が女性というのを如実に語ったのが、この教室のトイレだ。「ベルばら」を思わせるようなキラキラする飾り付けをしてあって、男の私が用を足すのを非常にためらわせた。
広々としたベランダは小さな庭のように色とりどりの花を植えていた。
飾り付けた花も、教室で使っていた皿も、
(きっといろいろなところで食べてきたのだろうな、(料理に対する)お金もきっとたくさん使ったな)
と、想像させた。


料理教室の講師は日本料理、フレンチ、日本そば、お菓子など様々な分野の先生がいらっしゃった 。その道にそれなりのこだわりを出し、料理に哲学を持っている方たちだった。調理人と言うより「料理家」の色合いが強い。
逆に、歓の調理長がこのなかで、うまくやっていけるだろうか、と心配になってくるくらいに。

話しが長くなった。
その和食を推していたのが田村隆、築地田村の三代目だった。
NHKの料理教室にも頻繁に出演していた先生だ。
私のお店にも来てくれた。
料理教室の校長が主催する会が築地田村であり、私も数度参加させていただいた。
田村の玄関をくぐり、その席で楽しんでいる私の元へわざわざご挨拶に来ていただいた。校長先生の顔を立てていたのもあったのだろうが、あれだけ有名にもかかわらず腰も低い方だった。

食事会では田村を代表して、講師の一人として、集いし皆さんの前でご挨拶されるのだが、テレビ出演なので培われたのか、話しが面白い。内容も面白いのだが、話術も、聞くものをドンドン引き込んでいく。
私よりも確三歳ほど下なのだが、
(かなわない!)
と思わせるくらい、顔の表情を巧みに変化させながら、手振り身振り。

校長と私の共通の知人がママ(経営者)がやっているオカマのショーパブが新宿店の近くにある。
そこにも田村の親父さんと校長と遊びに行った。
ここでも、田村先生はオカマたちの視線を釘付けにする。
オカマたち、化け物のかっこをしているが、ある意味、人物を見抜くのも早い。
浅いお客は、簡単に見抜くし、見抜かれた後はあしらわれるのも早い。
店に入って十分も経たないうちに、田村先生は人物眼が肥えているオカマの視線を掴む。
他のテーブルに座っているオカマも羨望で田村先生を見ている。
それが分かるくらいに、来て間もないお店の中心に田村先生がいた。

(この人にはかなわない)
と素直に思わせる人徳がこの田村先生にはある。

惜しい人を亡くした、と率直に感じる。
もっと話をしたかったと悔やむ。
この縁をつないでくれた料理教室と校長先生に感謝しながら。

ランチ3個の衝撃

土曜日ランチは、だいたいヒマだ。
お店は新宿のハズレ(6丁目)にあるが、それでも新宿だけあって会社はそこそこある。40席でコロナ前はだいたい60~70個のランチが出ていた。
忙しいときは100を超える。ヒマでも50個を切るのはまずなかった。
その近隣にある会社がお休みの土日は、ガクンとランチ数も落ちる。
20~30個程度。

コロナの緊急事態宣言発令後、初めての土曜日。
今日は私はチマキの配達でTBSの緑山スタジオ(横浜市)まで行く。横浜到着時間が11時でランチタイムと重なる。往復3時間かかる場所だ。お店は従業員に任せていた。

お店に帰って伝票を確認すると、なんとランチ客数3名!
(えっ、ホント!)

昨日から緊急事態宣言が出され、飲食店は営業時間短縮だ。
歓ファンは7日から
11時~14時30分までランチ。
16時30分にお店を開けて、19時ラストオーダー、20時閉店。
連休明け12日からは、ランチのみ営業。
夕方からは閉店。
厨房に仕入れを控えるように伝えた。
勤務時間短縮でも給与はなるべく生活に影響しない額を出すつもりだ。
それでも閉店した方が、仕入れも少なくてする。光熱費も下げられる。

緊急事態の目安である2月6日まで売上が減るのは覚悟したのだが、それでもランチ3個と言う数値は衝撃だった。

チマキ配達は、少しでも経費を浮かせるために高速道路は使わずに行った。
国道246。車窓から雲一つない青空が続く。
ラジオは日本海側の大雪のニュースが渋滞情報の合間を縫って流れる。

雪もコロナも関係ないように青空は、車と追いかけっこし、往復三時間の行程をずっとつけてきた。


ランチタイムの憂鬱

いつもの半分以下。ランチの来客数のことだ。
ため息が出る。

いつも焼きそばを食べに来る女性のお客様、食事を終えてレジに。
「会社から外に出るなって言われているんです。」
「だから出にくくて・・・」
それでも来てくれるお客様に感謝なのだが、ありがとう以外の返す言葉が見つからない。本当なら
「また来てください。」
と言いたいのだが。
一呼吸置いて
「ありがとうございます。」
と伝える。彼女が出て行ってから、またため息がついて出る。

伊勢丹勤務の男性社員が一人でランチ。
この方も
「二人以上で食事に行くな、って上司が直接言いに来るんです。」
「だからスミマセン、なかなか来られなくて。」
そういうなか、わざわざ食事に来られる。感謝以外の何物でもないのだが、
また、ため息が出る。

ゴールデン街で一人きり盛りするママさん、テイクアウトで焼きそばのご注文。
「お店、1ヶ月休みます。」
「給付金の申請準備にかかります。」
と言う。
ゴールデン街の店舗はどこも非常に小さい。
10坪未満で一人で切り盛りできる店舗ばかりだ。
時短営業協力金、1日6万円出れば一ヶ月で180万円が支給される勘定だ。

いっぽう社員を三名使う私のお店も180万円(推定)。
夜八時までだと、夜のお客様はまず来ない。
ましてこれだけ飲食店がターゲットにされれば、間違いなく客足は遠のく。
正直休みたい。光熱費も人件費も安くて済む。

仮に休んだとしても、一日じゅう、そして一ヶ月間、家の中に籠もっていられるか、というとそれも難しい。

仕事も地獄、休むも地獄。
考えるだに、またため息が出てくる。