検査入院1

前立腺に少し異常があると言うことで、入院が決まった。
検査入院だ。手術の翌日には退院ということで、比較的軽い手術、あるいは軽い症状と言うことらしい。
ただし現在服用している薬の効果が手術には邪魔らしく、その効果が消える1週間は点滴が不可欠と言うことで9日間の入院になってしまった。
(こりゃ、たいへんだぞ。すこぶる元気状態で入院したら、時間つぶしと体力維持が。)

そして本日入院。
お店のお客様には「夏期休暇」
検査入院ぐらいで公言できるか、というのが本音です。
さあ、どうやったら入院生活が退屈しないか、ということで入院生活を綴ってみようかな。
そういうなか早速点滴のチューブをつけに、看護婦さんがやってきた。

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看護婦が点滴の針を刺そうとする。しきりに二の腕の表をさすり、血管の浮き出ている部分を捜している。
ん?
ん?
見つからない。
手伝うつもりで私も腕に力を入れる。親指を中に入れた拳に力を入れる。
それでも
ん?
ん?
「針、入れちゃえば」
「大丈夫大丈夫。痛いのを数回我慢すればいいんでしょ。」
「平気平気、ブスッと突き刺して」
とこちらが看護婦さんをあおる。
けっこう年季の入った看護婦さんに見える。それでもプレッシャーを感じたようで、突き刺した針から血が出てこない。
正直(痛い・・・)
ぐっとここは我慢。看護婦さんを育てるつもりで。
看護婦さん、懸命に針の先をグリグリしながら血管を探している。
看護婦さんの懸命さがわかるだけに、グッとこちらも堪える・・・が、
グリグリの度に
「うっ、うう、」
とうめき声を止められない。
看護婦さん、申し訳なさそうに
「スミマセン、スミマセン」
結果的に交換した針は3本。
「腕が筋肉質で・・・なかなか針が血管に届かなくて・・・」
「ドンマイ、ドンマイ」
でも、ちょっとだけ、心の中で
(ヘタ!)