新宿荒木町

今日は48回目の結婚記念日。
妻と誘い合わせて食事に向かった。
お目当ては二つあった。
左門町「池田屋」
荒木町「たまる」
二つとも飲食組合メンバーのお店だ。
世間でよく「健保組合」と呼ばれる飲食業保険組合のこと。
私が店長を務めていたころから加入していた組織だ。だから40年ほどお世話になった組合だ。

今日伺った一つのお店「池田屋」は、亡くなった親父さんからのおつきあい。
今は、息子とお母さんの二人でお店を切り盛りしている。
彼のお父さんは私より若かった。だからその息子は、私の息子より若い。
新宿通より青山方向に1本奥まった脇道に店を構える。
どうして屋号が「池田屋」なのかは聞かなかったが、池田屋とかかれた提灯と刀が壁に飾ってあった。明治維新前の「池田屋」に関わったか、こだわったのだろう。
厨房は息子が、ホールは母親がそれぞれ一人できりもりしていた。
カウンターを含めて40席ほどのお店。路面店なのだが、さほど混んでない。
「喫煙可」と書いてある。着席でタバコを吸えて、食事メインのお店は、今時そう多くない。喫煙者にとって貴重なお店とわかる。
一人厨房でメニュー数はさほど多くない。が、手抜きのない料理はしっかりと仕上がっている。

妻も私もお腹いっぱいになった。
お腹いっぱいになった二人は、
(もう食べなくても飲まなくてもいいね・・・)
と暗黙で了解していたが、
「もう一軒もお店の前まで行ってみようか。」
両店主とのつきあいは非常に長いのだが、「たまる」もまだ訪れたことのないお店だった。

荒木町を歩くのは久しぶりだ。
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新宿通り沿いの通行人の多さに比べて、かなり閑散としている。
往事の賑わいを知っている私にとって、とても意外だった。
人通りはない。歩きながら見える店内にもお客は見えない。一人二人ほど見受けるお店もあったが、ノーゲストのお店もけっこうあった。
時は夜の7時30分ころ。

荒木町界隈をほぼ全部歩いた。
ビックリするほど閑散としている。
閑散としているが、健気にお店は開けている。街灯も煌々と狭い路地を照らす。
が、人がいない。お客がいない。???
荒木町の雰囲気は以前と変わらない。こだわった店舗、看板が軒を連ねる。
が、人がいない。人が歩いていない。

新宿ゴールデン街だって思いで横丁だって、今は物見珍しの外人で肩がぶつかるほどいっぱいだ。その外人すら見えない。彼らが喜ぶシチュエーションなのに。

過去は、フジテレビや日テレが荒木町の近所にあり、マスコミも芸能人もいっぱいいた。
酔いどれが数件回り、また同じお店に戻ってくるのが日常だった荒木町。
酒タバコの香りと混じって、この町の匂いを作っていた。
町の雰囲気は同じなのだが、ちょっと不健康さが含まれる、あの匂いがない!

え、こんなにも変わるの・・・・
今の荒木町、ちょっとした衝撃だった。