山崎12年もの

お客様が山崎を持ってきた。
お客様は閉店間際にやってきた。
銀座からタクシー飛ばしてやってきた。
(最初から歓でやれよ!)は押し殺し、まずは
「いらっしゃいませ。」

コロナ感染者数が万単位で増えてきた。感染力は大きいものの毒性はかなり低い。でも会社は用心する。
ランチも夜もお客様は1月2月頃みたいに激減する。

そんななかをタクシー2台にわけて5名様がいらっしゃったのだ。
銀座から山崎12年ものを封を開けずに持ってきてくれたのだ。
美味しさ一塩じゃないか!
呑まずにいらりょうか!
私にもロックグラスで回ってきた。

山崎12年ものの麦を焦がした匂いがグラスから立ち上がる。
12年ものか20年ものか知らんが、価格(年数)が高くなるにつれ”香り”は間違いなく”高く”なる。芳香だ。”芳しさ”なのだ。
ワインも同じだった。
香りに値がつく。と思う。
時間が作った香りだ。

長らく生きてくると、離れていく人あれば引き寄せられてくる人も居る。
引き寄せられてくる人に限って言えば、共有できる人たちなんだと思う。
共有できる、それは時間と価値観。
「同じ時間を共有する。」
「同じ価値観を共有する。」
それが類を引き寄せる。

一人以外は、ほぼ初めて顔を合わせる方たちだ。
でも、共有できる何かを持っている・・、それが分かっている人たち。
嬉しいし、酒(山崎12年もの)が旨い!