IHクッキングヒーター

私=中華というイメージがつきまとっているらしく。
ま、20歳から中華の世界に入り、ほぼ50年間やり通しているから、そう思われても仕方ないと思うけど。

新しいお店のことを少し話したいと思います。
地下にある、基本BARです。
カウンター9席。ボックス席が6名、6名、2名。総席数23席。
カラオケ設備があり、モニター数は5個。
ガスが使えません。従って換気扇がありません。
隣接するパーティ会場があります。ここは50名収容できる大きな会場です。
上階はインバウンド向けホテル。通常はパーティ会場は外人客で賑わいます。時折DJを呼んで大賑わい状態になります。
ここはガスコンロやフライヤー、スチームコンベクションが充実しています。洋食系の厨房ですが、大抵の料理は作れます。
比して、このBARは静かです。ドアを閉めれば密室状態になり、パーティ会場の重低音の音漏れはしてきますが、ほぼ気になりません。
落ち着きます。イスもゆったり座れる大きさです。雰囲気は悪くありません。

冒頭の文句に移ります。
BARは火力がありません。自前で買いそろえました。電子レンジ、IHクッキングヒーター、電気ポットを設置しました。

当初は、おつまみは、乾き物かお新香ですませるつもりでした。
カウンター内は小容量の冷凍庫、冷蔵庫などがあります。しかしパーティ会場用の食材やビールなどの飲料で満杯でした。
私がこのBARを請け負うようになって1週間ほどしてようやく部分的に空けて貰いました。
そのころになって、まだ数名しかやってこないお客様に提供するおつまみが乾き物やお新香では不十分と感じてきます。
私のイメージが中華なのです。
「ねぇ、麻婆豆腐が食べたい。」
「チマキはできるの?」
「炒飯、美味しかったじゃない。」
「シナモンで和えたカシューナッツは?」
はては酢豚、青椒肉絲やホイコーロー・・・。

次第に追い込まれてきます。
一応IHで餃子は焼いていました。ちゃんとした餃子鍋を買って。
5切れ、6切れは普通に焼けてました。でもね、鍋いっぱいに餃子を並べると、IHの悲しさか、焼きムラが出てきます。均等に火が通せません。ガスと違って鍋を回しても均一に焼けません。
餃子ですらこのありさま。他の料理は・・・・・。

でもね、お客様の声には抗えません。
開店間もなくもあり、お盆時期であり、猛暑が続いていることもあり、まだまだお店はヒマな日が続いています。

まず麻婆豆腐から挑戦しました。
1、挽肉を買ってきました。以前はかなりの粗挽きを使ってましたが、入手できる挽肉は普通の挽肉。お店の需要を考えると200gとか300gしか購入できません。2kg、3kgとか購入するのであれば肉屋にわがままを言えるのですが、無理。
2、麻婆用の味噌の材料を揃えます。以前は豆板醤と麻辣醤にニンニク、生姜、豆鼓(トーチ)、醤油などをくわえて合わせミソを作っていました。
大久保にある中華材料も置いてある業務スーパーに行きました。麻辣醤がどこを探してもない。ラベルを調べて似ているものを購入。
3、ラー油は市販のもの。生姜、ニンニクは本来みじんに切ったものを使うのですが、これもチューブで妥協。
4、木綿豆腐を買い、賽の目にカット。いったん煮詰めます。豆腐の水分を出すのと型ずれ防止のためです。これをしないと仕上がりが大味になり、豆腐くずの多い麻婆になります。
5、肉を炒めて麻婆用合わせミソを作ります。以前作っていた3kg用を300gの肉に合わせた分量を。メンドクサ!
300g肉でも、数回分はストックできるため、ここは何回も味を調整します。

我が儘の効く、前回麻婆の要望があったお客様がきました。
何も言われないでもおつまみで麻婆豆腐を作ります。
言い分けを前もって伝えました。
「現状でできる精一杯の麻婆豆腐です。」

「美味しいぃ!」
よしっ!

今度、IHで作る料理教室をやろ、っと。